【感想文】ワールズエンドクラブ / World's End Club【ネタバレ有】
こんにちは、お久しぶりです。このたびワールズエンドクラブというゲームをクリアしましたので感想など記していこうと思います。かなり酷評になることが予想されますので、そういうのを読みたくない方は右上の×を押してください。個人の感想です。
結論から言うと、こんなに物語に没入できなかったのは初めてでした。モノはいいんですよ。絵もすげー可愛いし、お話もご都合主義あり無理やりありではあるものの、感動的要素はばっちり揃ってる。なのに、こんなにも心が動かない。気が散る要素が多すぎる。ずーーーーっと何かがちぐはぐなの。
はじめ、わざとやってると思ったんですよ。テンポを悪くするギャグ、同じことを何度もキャラクターに説明させる、不愉快でしかない幼稚な下ネタ。その歯車の『かみ合わなさ』を、プレイヤーがキャラクターたちに抱く親近感や感情移入度にリンクさせて、後半畳みかけるようにもっていく、そういう仕掛けなんだろうなと。じゃないとあまりにもサムい要素が多すぎて、このノリで最後まで行かれたら厳しいなと。
本当にまじで最後までサムかった。いや、逆に物語に没入しすぎるなよというメッセージなのかとも思ったんですよ。手塚治虫のヒョウタンツギシステムなのかと。だとしたらそういうエンドになるはずで、でも違った。普通にいい話というか、強引にまとめられていい話になった。それ自体はいい。でもまったく感動がついてこない。エンディングは最高の映像と歌が流れてくるのに、思い出すのは下ネタうざかったなとか、ここのアクションめんどくさいだけだったなとか。
アクションもうざいんですよね。別になんも面白くないし、正解ルートがあってそれ以外は即死。こんな減点法のアクションゲームさせるならリトライはもっとスムーズにやらせるべきだし、そもそもこのアクションパートでこのゲームが面白くなることは一切ない。とはいえ、キャラクターの覚醒シーンとか、全員vsピエロピのシーン自体はアツいからよかったと思う。パチスロみたいな『ボタンを押せ！』の演出も好き。
なんすか？あのラスボスの避けるやつ。ウザすぎるよ。あれ僕がそこそこアクションできるからよかったけど、苦手勢はほんとにきつかったんじゃない？黄色の自機狙い弾うつやつを一旦コンソールの外側に引き付けてから連打で突破するとか、ある程度アクションゲーに対するカンがないとできないと思うんですよね。今からエンディングに向けてさあ盛り上がるぞ！って時に、クソみたいな料理食わされて本当にかわいそう。
そう。クソみたいな料理なんですよ。絵がよくて、キャラがよくて、声優がよくて、音楽がよくて、話もまあツッコミどころはあるけど別によくて、味付けと盛り付けがクソ。
急にポチのこといじめるじゃん。なんで？『何のとりえもない、マスコットキャラがお似合いのポチ、れいちょはヒーロー、ポチはクズ』。ただその後の話に落差をつけるためだけに突然登場人物全員がキチガイになってポチを叩きはじめる。謎。
そういうことが多すぎる。シナリオの都合で急に人格が変わるやつがいるせいで全然話に集中できない。かと思えばしつこく下ネタをこすり、挙句無知な小学生女子に下ネタを言わせてそれにツッコミを言わせる(=製作者がこういうの面白いでしょって提供している。)。女子の成果物にちんこだのチンポだのまじでやめてやれよ。みてるこっちが恥ずかしい。タマキンだのパパノティンコだの・・・はあ・・・まーた始まったよ部長のセクハラ・・・
集団接種場に時間通り来ない高齢者、みたいな話あるじゃないですか。じじいのわがままで若者に負担かけて、じじいはクソ！みたいな。あれ、まあ、正しいんですけど、でも実際あと数十年後には自分がソッチ側になるかもしれないわけで、ものすごく怖いんですよね。このゲームにも似たものを感じてて、いつか自分もセクハラじじいになっちまうんじゃないかって。若者ぶって出した話題でドン引きされてるけど、本人気づいてないみたいな。本人はコミュニケーションとれてると思っちゃってるみたいな。若いヤツってこういうの好きでしょ？みたいな。
このゲームってたぶんそういうことだと思うんですよね。自分はそうはなりたくないし、気を付けたいとは思ってますけど、でもたぶんきっと、いつかこうなるんだろうな。僕も。いやだな・・・。
クソミソに書いたけど、ゲーム自体はかなり楽しかったです。点数つけるなら60点くらいはぎりぎりあると思う。でも、いざ文章にするとなると、文句しか出てこない。不思議なゲームだ。見せ方さえちゃんとしてればたぶんエンディングで死ぬほど泣いたと思う。それくらいのパワーをもったゲームではありました。
NintendoSwitchで4928円、セールを待って買うか、買うな。
この小高と打越という名前は覚えておこうと思います。
